オーストラリアの年金制度は働いている間に積み立てるSuperannuation(退職年金)と政府が保障してくれるAged Pension(老齢年金)の2種類があります。
退職年金は会社が負担し、給料とは別に、給料の9.5%を支払います。基準となる給与は残業と特別手当を除外した給与です。月450豪ドル以下や18歳未満で労働時間が週30時間未満の場合、事業主の拠出は免除されます。永住権保持者が退職年齢前に年金を引き出す事は原則禁止されています。
一時滞在者の年金払い戻し:ワーキングホリデーなどの一時滞在ビザ保持者は、オーストラリアを離れる場合、早期支払いを受けることができますが、高い税率を搾取されます。
年金基金の選択の自由:会社は、従業員の指定する年金基金に支払う必要があります。雇用の際に従業員は年金基金の詳細と会員番号を提示します。また、他の年金基金に資産移行をして年金をまとめたり、より良い投資結果のある基金へ移行できます。
節税対策:自分で払った追加の年金を個人所得税より控除することができます。個人寄与の旨を年金基金に伝え、基金よりATOに通知します。確定申告の際には、ATOより承認の手紙を発行してもらいます。課税前の給料から年金を払う節税対策も可能です。
会社の取締役は、取締役報酬にも年金を支払う義務があります。控除を得るためには、6月30日までに年金を支払い、かつ受領されることが重要です。未払い金額は、翌年に控除するために7月28日までに支払わなければなりません。また支払われると経費計上できます。
年金の未払い金について特別恩赦実施中:ATOは現在、会社が支払いを滞っている退職年金について特別措置を発表しています。未払いの年金を2019年5月までに支払った場合、通常課せられる利子や罰金が免除されます。
SELF MANAGED SUPER FUNDS(SMSF)個人型確定拠出年金:個人または家族で、個人型年金基金を設立し、管理・運営することができます。他の年金基金から資金を移動したり、会社からの支払いをこれに指定することもできます。主な投資先は国内外の株式投資、現金積立、国内外の不動産投資です。
不動産投資:一般的なSMSF投資は賃貸不動産で、特別借入契約が認められています。会社経営者はSMSFを使って店舗、事務所、工場を購入することもでき、そしてSMSFには家賃を支払うという構築になります。SMSFの追加の利点は、資産がビジネスリスクまたは破産から除外されることです。15%の定率課税と思い切った 税制優遇もあり、確定拠出年金制度は、とても有利な制度です。