昨日は一泊二日で真面目に朝から神戸で丸一日教育講演を聴講してきた

少し前に病気になったのは自業自得だから医療費を払うなと有名人の方が仰られたのをfacebookのシェアで見たのを記憶している

もちろん、すべての因果が解明されているわけではないから責任がないと感じられる病気もあるが、医学でこれだけ原因と結果の関係が明らかになっているし、医者が口を酸っぱくして何度も何度も説明しているのに馬の耳に念仏の患者さんも多いから、そういう類の病気では自業自得だというのはそのとおりで厳しい現実ではある

そのうえ、科学に基づいて客観的な指導をしているのに、しつこいと受け止められたリ、上から目線だの反発を食らうと、正直なところ無明という大袈裟な仏教用語まで頭に浮かび、もう手は尽くしたのであとは勝手にしろと放ちたくもなるのであるが、それを抑えてこういう人たちにもなんとか健康で幸せな日々を送ってもらいたいと願うのが医のこころであり、仁術でもある

それ故に、そういう人たちを救済するために皆保険という制度が存在するわけであって、自業自得だから医療費を払うなというのは、揺るがない医の根源とは異根の思想といえる

とはいっても、思想の自由は大切にされているし、保険加入が強制で選択の余地がなく、不公平な部分も確かにあることは否めないので非難はできない

今回、教育講演を聴講してきたけれど、本当に医者は悪習慣に乗っ取られてしまった患者さんには手を焼いているのがわかるし、実際手を焼いている

なんとかそれを解決しようと、マインドフルネスの研究が解説されていた。こういうニューエイジ的な言葉はなんだか安っぽくなるのであまり好きではないが、心からのアプローチで病気を改善しようという試みが、もっとも大規模な学会の教育講演で行われたのは嬉しい

心医術はこれをさらに先鋭化して、健康の実現を射程にした制心技術であり、のちにヨガにほぼオーバーラップされていることに気づいた。ある一定の領域まで、かなり急速に制心力を発達させることができると思う

ヨガはさらに壮大な制心技術

誤解している方が多いと感じるので一つ説明しておくと、ヨガの実践者は戒律があるから酒や肉や放蕩生活を避けるわけではなく、これらが心を乱し、心の乱れが身体を攻撃し、大変不快な心身の状態を招くことを理解しているので避けるのである

そのため、ヨガの実践者はそういう生活習慣を送っていらっしゃる方の心の内には、不安、恐怖、怒り、嫉妬や虚栄といった平穏とは逆の嵐が起こっていることもまた理解しており、なんとかしたいのである

いままで溜め込んだ毒が抜けるまで苦労も大変多いのですが、得るものも大きい

制心力の発達は、とても時間がかかりますのでどうか早くはじめてみてください

しかし、学会でも目が向けられるようになってきたので、ケアンズ療法が日の目を見るのも近いか