毎年の景気の変動、原油価格の高騰などいろいろな理由からケアンズ界隈のフィッシングチャーターボートの料金もこの10年で増加している。
9~11月はカジキマグロが回遊してくるトップシーズンとなり、世界でカジキの釣れる一番確立の高い場所、というのも毎年の料金が上がる理由の一つだろう。しかし、チャーターボートで釣れる魚はカジキマグロだけでは無い。
GT(ジャイアントトレバリー:ロウニンアジ)だって大物も居るし、シーズンによってはライトタックルトローリングで各種マグロ、サワラ、セイルフィッシュ(バショウカジキ)など対象魚は幾らでも居る。そして、やはり魚の濃さが日本とは違う。(確かに釣りなので“絶対”は無いし、魚探に大きな影が出て魚が居るのは解っても全く口を使ってくれない事もある。どうだろうか、経験上日本で5分の確立で釣れるのなら、ケアンズは8分位はいくのではと)そして、我々ケアンズ在住の友人知己の間で好きなのがボトムフィッシング、底釣りだ。誰かの合図で集合してチャーターボート代をシェアすれば一人がリーズナブルで行く事が出来る。
昼飯は料金に含まれているしタックルもエサも全て含まれている。持参するのは魚を持ち帰る袋と、忘れてならないビール。(以前、寿司職人の仲間が酢飯を持って来て、釣った横から握ってくれた。なんて贅沢な!BEER美味し!!)
タックルは簡単至極ハンドラインのみで80ポンドラインに中通しの錘と先っちょにフックだけでロッドはまず使わない。冷凍のイカ、イワシ、釣れた小魚の切り身をフックに掛けてドボンと投下し完全に底まで錘を落としてやる。後はラインを張って待つだけ。
アタリは明確でいきなりゴン!と強烈な引きが来るので誰にでも判る。アタリがあった瞬間に身体全体でラインを引っ張りフッキングと同時に魚を珊瑚から出来るだけ離してやる。そうしないといきなり珊瑚に潜られてしまい…。掛かったら文字通り引っ張り合いになるが人間も結構のパワーが必要とされる(平均で2~3㎏で大きいのは10㎏近くの獲物)。注意するのはハンドラインが太いので掌には巻かない事。手を切る可能性も有るので、それさえ注意すれば女性でも子供でも良型とファイトOK。
釣れてくるのは殆どが美味しい魚でコーラルトラウト(スジアラ)、レッドエンペラー(センネンダイ)、ナニガイ(ヨコフエダイ?)、各種トレバリー、サワラなどで、これらの魚はオーストラリアの市場において結構な値段で売られている魚ばかり。
沖縄の方でも食されているコーラルトラウトなど刺身、煮付け、フライと何しても美味いし、それが結構な匹数釣れるので帰り際に腹を割く為に甲板に並んだ様は壮観だ。
ダメだ、これを書いていたら獲れたて、作りたてのフィッシュバーガーが無性に食べたくなってきた。タルタルソースも作って揚げたてのフライにタップリかけて…サワラもイケますよ、フライパンにバターを挽いて塩・コショーでジューも良いけど、味噌と味醂に漬け込んで飴色に染まった身は焼き魚でご飯3杯問題なし。日本人で良かった~と、あぁ食べたいし釣りに行きたい!