先月中旬より2週間ケアンズに滞在してきました。早いものでもうすぐ一か月経ちます
ケアンズに来ても子供たちは、家の中にいると相手が持っているものを見ると欲しがり、すぐに取り合いの喧嘩になります
こういうのを見るとき、『アフリカの女王』というアカデミー賞受賞映画のワンシーンが頭に蘇ります
西洋人の登場人物がタバコの吸い殻をポーンと投げると、何人もの原住民がそれに群がり奪い合うシーンです
モノに対する欲求や執着は強力ではありますが、こんなものは早く捨ててしまったほうがいいです
海で遊んでいるのを見ていると、自然は豊かで、人工的なものは貧しいことがよくわかります
上の写真は波をジャンプして遊んでいるところですが、喧嘩にもならず、もう時間が来たから帰ろうといっても、まだまだといって終わりがありません
ところが、砂遊びのために持ってきたおたまを使い始めると、たちまち取り合いの喧嘩になります。
モノはいつでもどこでも貧しさを生み出す魔法の杖のようです
しかしながら、子供たちのこころは、意識することはできないようですがまだ自然の豊かさを忘れてはいないようです
大人になっても、ケアンズの自然はやはり豊かさを与えてくれます。しかし、見栄だの出世だの事業だのくだらんものに囚われている時間が長いと、この感受性が失われてしまうようです。何も感じない方のほうが多いのではないかと思います
毎朝夜明けのビーチを裸足で散歩しました。柔らかい砂の感触と、光線の陰影など、モノから得られる喜びをはるかに超えています。昼は少し景色が単調になるので、やはり夜明けがいいですね
モノがあれば豊かと思われるかもしれませんが、モノはどこまで行っても貧しいですね
日本はモノとサービスに関しては、大変量と質が満たされてきました。世界中のありとあらゆるものが手に入ります。長年のデフレで物価も逆転してしまいました
お節介だと思いますが、ケアンズでは日本でできないことをやらないと、時間と航空料金が勿体ないです
1972年静岡県生まれ。 1997年北里大学医学部卒。 内科医。 現代西洋医学と補完代替医療、思想・哲学の良い点を取り入れ、ホリスティック(全人間的)な視点から医療を考察・提案。 臨床医として日常診療に役立てている。 資格:日本内科学会認定医、日本補完代替医療学会学識医、日本温泉気候物理医学会温泉療法医、日本旅行医学会認定医、日本消化器病学会専門医、日本消化器内視鏡学会専門医。