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ビヨンド心医術:哲学のやりかた
2012年09月04日
そろそろ心医術を宗教的と誤解される方もいらっしゃると思います。
この点を誤ると、有効に心医術を利用できなくなるので、今回はこちらを解説したいと思います。
心医術と宗教は、実は正反対の性質を持ちます。
宗教の大切なエッセンスは信じること、心医術が大切にしている論理的アプローチのエッセンスは疑うことです。
本当に今の西洋医学のあり方は正しいのだろうか?
製薬メーカーから提供されるデータの解釈は正しいのだろうか?
有名な雑誌に掲載される論文は本当に正しいのだろうか?
このような常識に対する問いかけが根底にあります。
心医術を行うときには一切のものを信じてはいけません。
自分の目で見て、耳で聴いて、頭で考えて、それをこころに問いかけて、一切の疑いの無いものだけを受け入れるか、わずかな疑いがあっても、世で生きてゆくために、または、何かを改善するためには仕方が無いので、とりあえずありのまま、蓋然性として受け入れるという立場をとってください。心医術の本では、このようなこころでも同調できるように記してあります。
では、なぜ宗教的になってくるかというと、私の好きな言葉。
Opposite is very close.
光が強くなると、影が濃くなるように、正反対のものはとても近いのです。
ある一つの道を突き進んでゆくと、不思議と正反対のことがわかるようになります。
ありとあらゆるものを疑うこと。
これは哲学のやりかたです。
本当に幼稚園、小学校、中学校、高校、大学で教わったことは正しいのだろうか?
自分の考えは正しいのだろうか?
自分の五感は正しいものを映しているのだろうか?
自分だけでなく親や教師、法律、神様すらも一律に疑いの対象になります。
この哲学行法は強烈な精神的ストレスをもたらします。
一切のこころの拠り所を失うからです。
人は無意識のうちに、ファミリー、出身校や会社、職業、国、宗教などに、アイデンティティを投射して、こころの拠り所にするものです。
最近は優良企業とうたわれる会社でも一瞬のうちに崩壊することがあるので、そんな不完全なものに大切なアイデンティティを投射するのはあまり好ましくないと思うのですが。
しかし、この疑いの道を突き進むと、必ず一つの答えにたどりつきます。
答えは簡単です。しかし、大切なのは、それを自分の力で掴むことです。
そのため、ここではその答えは書きません。
自分の中に、たった一つだけ揺るがない真理があること。外界にではなく自分の内にそれがあること。
これを発見したとき、三日三晩の間、涙を流し続けることになるでしょう。
そして、Ver2.xへの扉が開かれます。
もう一つ注意をしておきます。
疑いの対象は、法律にも向けられます。
法律を絶対と考える立場はドグマティズムで、不完全であることは簡単にわかりますから、下手をすると何が善で、何が悪かもわからなくなります。
スピリチュアルの方で、澄んだ水も、濁った水も、水は水、といわんがごとくに、善も悪も無いなんていうヒッピーみたいな方にも出会い、それを広めているので気になっています。
そのため、自分がやりたいことをやっても人様に迷惑がかからない状態になっていることが必要です。
規則正しい生活をして、からだを快調に保っておけば、自然にこのようになるような気がしていますので、この哲学行法をやるときには、心医術が助けになると考えています。
そして、快適で摩擦の少ない環境も大切。
ケアンズは、この行法を行うのにうってつけの場所です。
プロフィール
- ymitsui
- 三井 康利。 1972年静岡県生まれ。 1997年北里大学医学部卒。 内科医。 現代西洋医学と補完代替医療、思想・哲学の良い点を取り入れ、ホリスティック(全人間的)な視点から医療を考察・提案。 臨床医として日常診療に役立てている。 資格:日本内科学会認定医、日本補完代替医療学会学識医、日本温泉気候物理医学会温泉療法医、日本旅行医学会認定医、日本消化器病学会専門医、日本消化器内視鏡学会専門医。
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