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自然と人間
2014年05月04日
「人間も自然の一部だ」というテーゼをたまに目にしますが、どうでしょうか。
言葉は魂を持っていますから、正しく使わないと辻褄が合わなくなります。
「自然」のもともとの意味は、「人為によらず存在する事象」ですから、人が入り込む余地はありません。
ただし、人為ではなく、人の本質や純粋存在は含まれるのかもしれませんし、最近は、ヒトをホモサピエンスという一動物種としてとらえれば、自然に含まれるという考え方もあるようですが、どうもすっきりしませんね。
人には動物とは違うという意味が込められているからでしょう。
一度、人であるという感覚を停止(エポケー)してみましょう。
そもそも、自分が人であるという感覚は、どこから生まれるのでしょうか?
人っていうのは、必ず一番上に頭があって、少しづつは違うけれども、たいてい顔の同じような位置に目や鼻や口があり、特別な事情がなければ手足のついた身体がある。それらを一部備えていない人もいるけれども、それは何か特別な事情があったからだろうから、やはり人だろう。同じような形を持っていても、工場で作られるのはロボットだ。人は母親の胎内で育ち、生まれる。ああ、でもそれは必須条件ではなくて、将来技術が進歩して、人工的な環境で受精卵から育っても同じ人だろうなぁと感じるわけです。
人は万物の霊長であるとも受け入れられているから、それに見合った行いをしないと、人で無しのように見做されたりもするわけです。
つまり、多くの個々の存在から、外面的、内面的、意味的に人であるために共通の条件を抽象して、ある一定の条件を満たせば人と判断されるというのが、初歩の認識論です。
これをエポケーすると、ありのままの自分に近づき、精神的な治療効果があるのではないかと考えています。
ヨガの目標である、ブラフマとアートマの一致に、ほんの少しだけ近づくような気もします。
畑仕事はいいですよ。
人という概念を捨てた自分が、環境の中に組み込まれる一体感を感じることが出来ます。
人為を最小限に、湧き水と雨水からのビオトープと、高低差を利用して灌水する、遊歩道と灌漑水路兼用のハイブリッドスウェイルを整備しています。水の気持ちになって水路をすすめてゆきます
ケアンズもいいですよ。
せっかくケアンズに来たのだから、全く人の気配、人為がないところを訪れてみてください。
人という感覚が小さくなりますよ。
それがケアンズが与えてくれる癒し効果のひとつだろうと考えています。
ここのブログをはじめた5年前(もう5年も経つのですね!)にも同じようなことを書いていましたが、少しはわかりやすくなってきたかな?
http://www.livingincairns.com.au/%E5%8F%A3%E3%82%B3%E3%83%9F%E3%83%BB%E3%83%96%E3%83%AD%E3%82%B0/%E3%80%8C%E5%80%8B%E3%80%8D%E3%81%AE%E7%AF%84%E5%9B%B2/
プロフィール
- ymitsui
- 三井 康利。 1972年静岡県生まれ。 1997年北里大学医学部卒。 内科医。 現代西洋医学と補完代替医療、思想・哲学の良い点を取り入れ、ホリスティック(全人間的)な視点から医療を考察・提案。 臨床医として日常診療に役立てている。 資格:日本内科学会認定医、日本補完代替医療学会学識医、日本温泉気候物理医学会温泉療法医、日本旅行医学会認定医、日本消化器病学会専門医、日本消化器内視鏡学会専門医。
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