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ケアンズ療法のすすめ       

非日常の抗ストレス作用

2009年08月03日

  

  

 

現代社会で生活をしていると、日常的に様々なルールによって拘束されています。

 

自宅という、社会から占有することを認められた空間で生活を営んでいます。

毎朝、仕事の時間に合わせて目覚め、駐車することを認められたスペースに駐めてある、所有を認められた愛車に乗り、交通規則にしたがって運転し、職場に向かいます。

職場に到着したら、契約により決められた始業時間に仕事をはじめます。

仕事は、様々な社会常識や職場の規則、法規法令に沿って行われます。

昼休みの時間も決められており、昼食を食べ終えたら、空き容器を、燃えるごみ、燃えないごみ、資源ごみに分別して捨てます。

仕事が終わって、同僚と一杯飲みに行けば、価値を認められた紙や金属を渡すかわりに、食事やお酒が提供されます。

また、時計や携帯電話といった、社会集団の中で個人個人を同期させる道具を、一日中、身につけて行動しています。

 

多くの人にとっての日常とは、社会の中で生活することです。社会は規則の集まりであり、慣れて忘れてしまっているだけで、本来自由を奪うものです。しかし、必要なものです。

 

一方、拘束されたり自由にならないことが、ストレスの原因になることは、心理学上同意が得られています。

 

そのため、時には日常を忘れ、非日常に身を置くことは、「こころ」にとってとても良いことだと考えています。

 

日本での日常と比較すると、ケアンズは非日常にあふれています。

 

人工的な音が少ない静かな夜と、動物の鳴き声で目覚める心地よい朝。

大気汚染物質の臭いのかわりに、草木の心地よい香り。

普段と違う言葉、道行く人々、街並み。

日常を感じさせないホスピタリティあふれた宿泊施設。

熱帯雨林やグレートバリアリーフを散策し、見慣れない動植物と触れあうこと。

ヨガやスパ、気球やラフティング、バンジージャンプなどのわくわくするアクティビティ。

カジノやピストルを撃つことのような日本では非合法とされていること。(これらは、逆にストレスになることもあるため注意が必要です。)

時計や携帯電話を必要としない、自分のためだけの時間。

などなど・・・。

 

ケアンズに着いたら、日常を忘れ、非日常を楽しみましょう!

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プロフィール

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三井 康利。 1972年静岡県生まれ。 1997年北里大学医学部卒。 内科医。 現代西洋医学と補完代替医療、思想・哲学の良い点を取り入れ、ホリスティック(全人間的)な視点から医療を考察・提案。 臨床医として日常診療に役立てている。 資格:日本内科学会認定医、日本補完代替医療学会学識医、日本温泉気候物理医学会温泉療法医、日本旅行医学会認定医、日本消化器病学会専門医、日本消化器内視鏡学会専門医。
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