▲日本から自由にお買い物!
人気&オススメブログ
ケアンズの注目キーワード
ケアンズと幸福
2009年07月15日
私は、人生で最も大きな目標は、ウェルネス(幸福や充実した人生)を実現することだと考えています。
しかし、ここで大きな問題があります。幸福とは何かという問題です。
カントは、全ての現象を理性で理解したり、言葉で正確に表現することはできないと説いていますが、幸福とはまさにこのようなものです。
幸福を完璧に表現することは難しそうですが、、私がとても適切に言い表しているのではないかと感じている、フォントネルの言葉を紹介します。
「幸福とは、そのまま変わらないで続いて欲しいような、そのような状態である」
ケアンズに身を置くとこのような気分にならないでしょうか?
(ケアンズに旅行して、いっそこのまま住もうか・・・と考えた方を何人か知っています)
では、もう少し深く考えてみたいと思います。
そのまま変わらないで続いて欲しい状態とはどのような状態でしょうか?
私は、快い感情が発生したり、不快な感情が適切に表出され、「こころ」が安定し心地よい状態と考えています。
脳科学分野では感情はいくつかに分類されています。
好ましい感情は「幸せ」「喜び」「興奮」「熱狂」「満足」「情愛」「興味」や、他者とより結びついた感情では「共感」「感謝」「賞賛」などがあります。
これらの感情が発生しているときには、心地よく、そのまま変わらないで続いて欲しいと感じるでしょう。
そして、それぞれの感情は脳の別々の経路によって起こると考えられているため、われわれはいろいろな方法で幸福になることができるかもしれません。
また、感情の発生には、自己と外部環境との複雑な関係が存在します。外部環境とは人間関係や社会や文化、地球や宇宙、存在しているかもしれない未知の領域といった自己を取り巻くすべてです。
アボリジニは、12万年にわたってオーストラリアの地をそのまま変わらない状態に保ってきました。
それは、アボリジニがオーストラリアという外的世界と一体となり、12万年にわたって幸福を感じることのできる文化に生きていたからかもしれません。
しかし、アボリジニは現代人が考える理想郷に住んでいたわけではありません。
ケアンズはオーストラリアの中でも生活するためには比較的恵まれた環境ですが、オーストラリアの大部分は砂漠という厳しい環境です。
それだけでなく、アボリジニの社会は集団主義であったため、「個」の自由が奪われることも多くあったでしょう。
現代人が持つ価値観では試練と感じる状況でも、アボリジニは「こころ」が安定した状態でいることができていたのかもしれません。
アボリジニは、オーストラリアの中で環境が異なる場所に住む部族の間でも、似たような世界認識や精神構造を持っていたといわれています。
残念ながら、われわれ現代人の世界認識や精神構造はアボリジニのそれとは異なるため、ケアンズが与えてくれるエネルギーに鈍感になっているかもしれません。
しかし、ケアンズはわれわれにも同じようにエネルギーを与えてくれているのだと信じています。
そして、注意深く観察すれば、ケアンズには幸福に生きるためのヒントが、数多く隠されていることに気づくのではないかと考えています。
次回からは、どのようにケアンズ滞在を楽しむと、健康やウェルネスの実現に役立つのかを考えてゆきたいと思います。
プロフィール
- ymitsui
- 三井 康利。 1972年静岡県生まれ。 1997年北里大学医学部卒。 内科医。 現代西洋医学と補完代替医療、思想・哲学の良い点を取り入れ、ホリスティック(全人間的)な視点から医療を考察・提案。 臨床医として日常診療に役立てている。 資格:日本内科学会認定医、日本補完代替医療学会学識医、日本温泉気候物理医学会温泉療法医、日本旅行医学会認定医、日本消化器病学会専門医、日本消化器内視鏡学会専門医。
このコメント欄の RSS フィード コメントはまだありません »
コメントはまだありません。
コメントをどうぞ
トラックバックURI:
http://www.livingincairns.com.au/%e5%8f%a3%e3%82%b3%e3%83%9f%e3%83%bb%e3%83%96%e3%83%ad%e3%82%b0/3133/trackback/