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パロネラパークと「夢」の陰陽
2009年09月30日
ケアンズでは日差しが強いため、影の存在感が増すように感じます。
子供の頃は影踏みをしたり、自分の影から無駄に逃げてみたり、夕焼けの影の伸長に驚いたり、いろいろと遊んだものですが、ここ数十年の間、自分にいつも影が付きまとっていることから心が離れていました。
影と離れることができない個人という構成は、肉体だけなのでしょうか、それとも肉体と影の和でしょうか。
この世の現象のほとんどすべては、陽と陰の二面性を包含しているように感じています。
私はポジティブな陽の部分にフォーカスを当てることが好きなのですが、ネガティブな陰の部分を忘れてはバランスを取ることができないと考えています。
そして、強い光が影を黒め、影が薄光を眩しくするように、陰を見つめることによって、陽の存在のありがたさを強く感じるようになるのではないかと感じます。
一方、陰に心を向けることなく陽が強くなりすぎると、陰の存在が益々と増して行くようにも感じます。
ケアンズの郊外に、美しい庭園、パロネラパークがあります。
ホセ・パロネラが、様々な試練に耐え、打ち勝ちながら、子供の頃からの「夢」であるお伽話を実現させた、壮大なスケールの踪跡です。
「夢」や希望が心を掴み、燃えるような熱意を伴った行動の原動力となったとき、無意識の領域が「世界」と共鳴し、「個」の限界を打ち破り、「夢」や希望が具現化するのでしょう。
アボリジニのドリーミングを目の当たりにしているようです。
事実、いくつかの有名な心理学の研究によって、「夢」や希望が、無意識による行動を誘発し、それが他者をも巻き込み、自己実現される可能性が示唆されています。
行動を起こさなければ何事も成しえないことも明白です。
これらの常識や科学的結果にもとづき、成功を目標とする多くの自己啓発家が、ポジティブ思考やネバーギブアップ、強い欲を持つことなどの必要性を説いています。
これらは成功にとって、無くてはならないものです。
しかし、一方で、自己啓発プログラムへの参加が、精神障害の引き金になるという研究結果も存在します。
無謀なチャレンジによる失敗や、現実の理想への距離感が無力感を引き起こすことなどが原因でしょう。
パロネラパークに包まれ、目をつむって深呼吸をすると、わくわくする気持ちを引き起こす、「夢」や希望が持つ大きな陽のエネルギーを感じます。
同時に、それとは逆の、自然からの試練や不運に対する、パロネラの憤りや悲しみ、成し遂げた大きな成果が、時の移りと共に自然に帰ってゆくはかなさ、といった陰のエネルギーを感じます。
そして、陽にも陰にもそれぞれに違った美しさがあるように感じます。
パロネラパークは、「夢」を実現するためには、陰からも目をそらさないこと。
現実や試練を見つめ、達成が不確実な事柄に、労力や財、場合によっては一生という時間を配分する勇気。
不運や失敗による欠乏や無力感に対する覚悟。
途上の失敗を進歩と捉えて喜びに変える、陰の中にも陽を発見する心構えなどが大切であること。
その対価として、「夢」や希望は至極まれに、「夢」の実現という最上級の果実と喜び、深い感謝を引き起こしてくれることを、教えてくれているように思います。
パロネラパークでパロネラのスピリットに触れてみてください。
ドリーミングの力を信じることができるかもしれません。
そして、「夢」に対してより根気強くなれるかもしれません。
プロフィール
- ymitsui
- 三井 康利。 1972年静岡県生まれ。 1997年北里大学医学部卒。 内科医。 現代西洋医学と補完代替医療、思想・哲学の良い点を取り入れ、ホリスティック(全人間的)な視点から医療を考察・提案。 臨床医として日常診療に役立てている。 資格:日本内科学会認定医、日本補完代替医療学会学識医、日本温泉気候物理医学会温泉療法医、日本旅行医学会認定医、日本消化器病学会専門医、日本消化器内視鏡学会専門医。
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