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エッセー
vol.41「バスの旅」
2007年01月06日
ここ2年ほど西オーストラリアに行っていない。特に行かなくなった理由はないのだが、行けなくなっていると言ったところだろう。他の場所での仕事に余裕ができればすぐにでも戻りたいところだが、その中でも今すぐにでも行きたい町が西オーストラリア南部にある。
パースから車で5・6時間のところにその小さな町はある。
幹線道路が通っているわけではないので、地図を頼りにたどり着くと、家はそこそこあるのだが観光地化されていないこの町に着く。宿泊施設は1軒のみ。モーテルといっていい感じだが、結構ちゃんとした宿泊施設である。前回行ったときは、ダイビング前夜にレストランで西オーストラリアのワインをたらふく飲み、かなりいい感じに酔っ払ってしまった。食事のメニューはお世辞にも決していいとは言えないが他の選択肢がないので我慢しなければならないが、この西オーストラリアのワインはほんとにおいしいものが多いので良しとしよう。
このエリア、ダイビングで言うとシードラゴンといわれるオーストラリアの固有種が多く見られる。
シードラゴンとは、シーホースといわれるタツノオトシゴなどの親戚にあたるが、全長30cmほどでその擬態が素晴らしく、日本のテレビや世界のメディアで幾度となく紹介されている。たぶん南海岸域では1・2を争うシードラゴンポイントだろう。
シーズンさえ間違わずに選んで行くと(9月から2月ぐらいまでが産卵時期で1年を通じてもっとも多くのシードラゴンを見ることができる)リーフィーシードラゴンとウィーディーシードラゴンの両方を見ることができる。 また、それだけではなく冬期(7月から9月)には多くのミナミセミクジラが集って来ることでも知られ、地元のオージーが「ボートの横に集ってきて、多いときは背中を歩くこともできるぞ」なんてことも言っていた。実際に歩く人などはいないだろうが、この周辺のビーチには本当に多くのセミクジラが集ってくる。
4WDでしか入っていけそうにないような道を突き進んでいくと、そういった隠れたビーチにたどり着く。そこにはサーファーであれば泣いて喜ぶような波が立っているが人はほとんどいない。海の色も藍色といったほうがいいような深い青である。観光地としてまだ有名ではないため、キャラバンか何かでオーストラリアを廻っているオージーぐらいしか訪れることはない。そんな特別な場所なので、この記事の中ではあえて町の名前は出していない。
さて、この町にある唯一のダイビングサービスに名物ガイドがいる。もともとアメリカ人らしいがひげを伸ばした仙人のような風貌に最初はちょっと引いてしまう。周辺のダイビングポイントの知識は豊富で素晴らしいダイビングガイドをしてくれるが、シーズンオフの期間は農業などを営んでいるようで初対面の印象は確かにダイビングガイドというよりも農家のおじさんという感じではある。なんせ彼一人でやっているダイビングサービスなので、決まった営業時間というものはないらしい。ダイビングに行っているときはもちろん店は休み、お客さんが少ないときはもちろんすぐに閉まってしまうような感じである。同じくダイビングサービスをやっている僕から見るとうらやましい限りのスタイルである。
なので、これを読んで行きたいと思っている人は必ず電話で予約をしてから行くように。あと、この周辺は夏場でも水温が18℃ほどまでしか上がらないので、ドライスーツを持っているといいだろう。
オーストラリア各地にはここで紹介したような個人で営んでいるようなダイビングサービスがいくつもある。雑誌の情報だけではなく、自分の足で探し出して丸秘ポイントを開拓するのは本当に楽しい。大勢でダイビングに出かけるのも楽しいが、自分だけが知っているところで自由気ままにダイビングもいいものである。
その延長線でもあるが、昨年からソロダイビングたるものも始めた。ダイビングはバディーで潜るものという常識があるのだが、ソロダイビングというテクニックもアメリカを中心に開発されてきており、正しいトレーニング・器材と経験があればひとりでダイビングができるところが増えてきている。
プライベートでは一人旅が好きである。これからも仕事でのダイビングと遊びでのダイビングとの区別をしっかりとして両方楽しみ続けたい。
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