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先住民アートフェア
2012年08月22日
当エリアの先住民アートが一挙に紹介されるIndigenous Art Fairが、 ケアンズのウォーフで開かれました。
昔の船着き場の風情をそのまま残したイベント会場。
海風も気持ち良く、のびのびした原色アートの展示にはピッタリ。
何しろ、オーストラリアにワーキングホリデーに来た一番大きな理由は、 アボリジニの壁画を観ることだった私。
学生時代にホームステイした時、シドニーの美術館で アボリジニアートを観たときの衝撃が忘れられず、 でも日本にはアボリジニに関する情報はほとんど皆無。
何と、アボリジニ関係の情報を持っていそうなオーストラリアの大学に 手紙まで書いたのでした。
インターネットもない時代、それくらいしか方法がなかったから。
卒業制作(私は石版画を専攻してました)の作品をみると、 何枚かは完全にアボリジニアートの影響を受けています。
で、壁画を観たい!と思いが募ってとうとう大学卒業後すぐに来てしまった。
時代はバブル直前で、友達はみんな大企業や公務員に就職したのに、 大した情報もない中、バカと言われつつ、親も悲しませつつ(?)。。
もちろん、到着後は色々行きました!
ダーウィン、アリススプリング、そしてケアンズから3時間ちょっとのローラ。
人間が大地や宇宙とつながっていたこと、 プリミティブな力、
この洞窟の近くで気が遠くなるほど長い間営まれてきた 人間の、笑い、涙、人生
…そういう色んなものを感じて圧倒されっぱなしでした。。
(↑ フェアにて。屋外では伝統ダンスのショーが)
後で知ったのですが、大切な教えや必要な情報などを伝えてゆくために 壁画は利用されていて、
部族で選ばれた人だけが描き、 選ばれた人だけが語り部となったとか。
文字を作らなかったアボリジニ。
原始人みたい、とか発展してない、なんて言う人もいるけれど、 私はあえて作らなかった気がしています。
真実を語り継ぐこと、真摯に聞くこと(心の耳を使って)、頼らないこと。
それを全うしようとしたのかもしれない。
それに、文字を通して、色んな思惑が混ざってゆく可能性を排除したのかも。
イメージや思想って、あいまいで、雰囲的なものだったりして、文字にした途端 うーん?ということもあるし。
というか、本当かわからないけれど、彼等はテレパシーがあったというから 思った瞬間、相手に伝わっていて、文字は必要なかった???
現代人の私にはわからないことだらけですが、 そんなところも若かった私を魅了していたのですね。
今回のアートフェアは、自分の仕事の目標のヒントを探すために行ってきました。
いつか地元アーティストと組んで商品開発をして、 部族に利益の一部を還元していきたいんです
正直な話、アボリジニアートもかなりコマーシャライズしているし、 本来のそれとはまた違うモダンなものになってきています。
(売ることを意識してもいる。でもこれは非先住民がリードする文化保護団体のためかな、 とも思うし、時代の流れかな)
でも、やっぱり好き。 ボールドで媚がない。何か楽しそう。
無邪気。 観ていると元気になる。
芸術作品として買うと安くはないので、私は 多くの人が生活の中で楽しめる雑貨を彼等のアートで作りたいんですよね。
ワーホリで来てから22年も経って、それまでアボリジニアートのことなんて忘れていたのに、 また意識が向いて来ているのが不思議で、面白いな、と思います。
プロフィール
- Keiko Murphy
- リビング・イン・ケアンズ発行人。2児の母。 横浜国立大学教育学部卒。在学中インドへ行ってしまったがために(?)バブル期の就職活動に大きな疑問を持ってしまう。卒業後、就職もせずにワーキングホリデーで渡豪。当時の目的は、アボリジニの壁画を見ること。 後、帰国してDTPの仕事に就く。結婚を機に再びケアンズに帰ってきたのが1993年。日本語でケアンズ情報が読めたらいいのに…と、深く考えずに1995年3月にリビングインケアンズを立ち上げ、2011年よりフリー 牡羊座・O型
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