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硬質な光が美しい、ダイナミックな銅板アートをクリエイトするTony Battenさん
2013年02月12日
色々なことを経た今が一番楽しい。 「Copa Guy」銅板アーティスト・Tony Battenさん
身長はおそらく190cm近く。体もハートも大きなトニーさんが手掛けるのは、彼にふさわしく、銅を使った大きなアート。
一度付けた形は消すことができないだけに、下書きから仕上げまで、リズミカルで正確な動きが要されます。
私たちが訪れたときは、ちょうど模様を入れているところで、銅をトントンと打ち付ける音が、ビートを刻んでいるようで、ご機嫌な雰囲気に包まれていました!
「今が人生で最高のとき!」と何度も口にするトニーさん。
35年の経験からくる技術的な深みと、人生を楽しんでいる余裕とユーモアがにじみ出ている作品は、見る人に幸せを与えてくれます。
このアート、下書きから始まり、まずは木に形をつけて下地にします。
そして、その後、薄い銅板を貼って、線をなぞったり模様をつける作業へ。
自宅の一室を改造したワークショップは、シンプルながら、35年間、銅板と共に過ごした彼ならではのカスタマイズが施されていて、作業をスムーズなものにしています。
今日のためにとっておいてくれた、「愛」の文字のアートで、色付けの段階を見せてくれました。 外に設置してある台で、硫黄をアートの上にかけてゆきます。 すると、みるみるうちに変色!
さーっと水で洗い流し「ここは黄色っぽく」「ここは渋めに」などなど、セクションごとに布ですばやく磨きをかけて。 この辺りが経験の成せるワザですね。
放置時間と磨き具合を調整して、思い通りのアートに仕上げてゆきます。
自然と自然の素材が創る化学反応。。 うーん、美しい♥刻々と変化する色を呆然と見つめてしまった。
銅に陰影がつき、奥行きが出て、一層の光が放たれました。
トニーさんが銅のアートに出会ったのは、旅をしていたダーウィン。 師匠のもとでの修行を経て、自分の作品を創り始めたそう。
旅を始める前は、何とシェフをしていたとのこと。
「酪農農家で育って、小さいときから犬と一緒に牛を移動させたり、乳搾りの仕事を手伝っていたよ。 木工やスポーツ、メタルワークはずっと得意だったんだけど、14歳のとき、人生を変えたい!と思った。 女の子に囲まれたくて、料理や裁縫のクラスを取ったんだ(笑) で、先生に料理の才能があるから、その道を進め、と強く押されて卒業後はレストランに就職。21歳まで働き詰めだった。
ある時すべてを辞めて、なかった青春時代を一気に取り戻そうとした」
そんな中で出会った銅の魅力だったのです。
「銅は昔からアートフォームとして知られていて、今でも世界中で使われている。 艶やかでなめらかで、僕に捧げられた素晴らしい素材さ!」
壁掛けの他、ミラーやテーブルなど、インテリアものも手掛けています。
リゾートやレストランにもトニーさんの作品が。こちらは、ケアンズの人気レストランダンディーズにて。
取材中に嬉しそうに見せてくれたお客さんからの手紙には、作品へのお礼や、次の作品の注文などが綴られていました。
スケッチを送ってくれるお客さんもいて、そこからトニーさんなりのアレンジを加えて作品に仕上げることもしばしばだそうです。
ケアンズを訪れた旅行者の方からの手紙とスケッチ。一通の手紙がこんなアートに!
お気に入りの光景や心象風景や、思い出が褪せることない銅の上に再現されて。
記念撮影とはひと味違う素敵なメモリーの残し方ですよね。
こちらは送られてきた写真を元に仕上げた作品です。 古い建物を慈しむ依頼者さんの気持ちが伝わってきそう。
釣り好きの依頼者さんには、こんなダイナミックな作品を。
空手にはまっている親日家でもあり、昨年ケアンズフェスティバルのパレードでみごと優勝した、おみこしチームには素晴らしいお祝いも贈ってくださっています。
旅が大好きで、今年は息子さんとアフリカに行くことが今から待ち遠しい、というトニーさん。 帰って来たら、一層大らかでダイナミックなコレクションが増えるかもしれません。
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Keikoのインタビュー後記
好きなことを仕事にする。お金が貯まったら旅に出る。シンプルに、自分が大切にしたいこととつながっている。
とにかく楽しそうで、あふれんばかりのエネルギー。だからこそ、彼の手から生み出される作品は多くの人に愛されるのだと思いました。
この日も美味しい手作りのフルーツジュースを用意してくれていたり、パウチのお守りに、と作品を創り卸してくれたり、優しい方です。
★パウチでは、お持ち帰りしやすい1m前後の作品を展示させていただいていますが、記事にもあるようにオーダーメイドも承っています。家紋、インテリアなどお気軽にお問い合わせください。
★数々の作品や、動画もあるFacebookページはこちらです
ブログで紹介している品はオンラインでもご注文いただけます♬
プロフィール
- Keiko Murphy
- リビング・イン・ケアンズ発行人。2児の母。 横浜国立大学教育学部卒。在学中インドへ行ってしまったがために(?)バブル期の就職活動に大きな疑問を持ってしまう。卒業後、就職もせずにワーキングホリデーで渡豪。当時の目的は、アボリジニの壁画を見ること。 後、帰国してDTPの仕事に就く。結婚を機に再びケアンズに帰ってきたのが1993年。日本語でケアンズ情報が読めたらいいのに…と、深く考えずに1995年3月にリビングインケアンズを立ち上げ、2011年よりフリー 牡羊座・O型
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