熱帯雨林に住む生き物たち
鳥
オーストラリアの鳥類の何と48%が当地区の熱帯雨林に生息しています! 高木にはフルーツを食べるカラフルなオウム類、ダブルアイドフィグパロットやフルーツピジョン、コカトゥーなどが、 中くらいの高さの木にはハチミツを食べる鳥たちが、地面には飛べない鳥、キャソワリやブラッシュターキーなどがいます。 (写真左:レインボーロリキート/右:キバタン) |
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キャソワリは体長2mほどにもなる大きな鳥で、鳥類としては最も古い種の一つ。地面に落ちたフルーツ、昆虫、花、死んだ動物などを食べます。飛ぶことはできませんが、泳ぐことはできます。年々数が減っており、保護政策が取られている貴重な鳥です。 |
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川やマンゴローブの近くには鮮やかなブルーとゴールド色の羽を持つホワイトテイルド・キングフィシャーが住み、水に潜って小さな魚やエビを捕ります。ゴールデンボーワーバード、スポティッド・キャットバード、パラダイス・ライフルバードなどは地上から高木の上まで、熱帯雨林の至る所にいます。 |
昆虫
クモは、鮮やかな色のものからカモフラージュ色まで様々な種がいますが、それぞれ巣に特徴があります。デュードロップスパイダーは、他のクモの巣の端に住み、巣の主には小さすぎる昆虫をもらって食べ、その巣の掃除までする珍しいクモです。 アリは、熱帯雨林のエコシステムに重要な役割を果たしています。グリーン・トゥリーアントは木の葉っぱを固めて巣を作ります。この巣は、一定種の蝶々のさなぎの住処にmなり、さなぎが幼虫になるとグリーンアントが食べ物を運び、外敵から守るのです。さなぎが造る糖分とアミノ酸は、アリの好物です。 ターマイトは地面や木に巣を作ります。このアリが木の幹に掘った穴を利用して、原住民アボリジニは楽器、ディジャリドゥを造りました。 |
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蝶々は世界各地にいますが、熱帯雨林ほど多くの種類が住むエリアは他にはありません。木の葉、花、フルーツを必要とする蝶にとって、熱帯雨林は絶好の場所なのです。 蝶は、卵、さなぎ、幼虫など成虫するまでの期間が長く、それぞれの段階で違う植物を必要とします。ブルーユリシスはユディアと呼ばれる木に卵を産むので、時折、森の中の上の方でこの木を捜す姿を見受けられます。テイルド・グリーンバンデッド・ブルーバタフライはマッチボックスビーンの大きなさやのツタで育ちます。 ケアンズ市のシンボル的存在でもあるのはケアンズ・バードウィング・バタフライ(写真上、右)です。オーストラリアで一番大きい蝶々で、オスは美しい緑、ゴールド、黒色をしています。 |
動物
約1,500万年前、オーストラリア大陸は北へ移動し、アジア大陸プレートに接触。この時、両大陸の動植物の中には移動したものがありました。ワラビー(Photo6)のように、アジアへ渡ったけれどもオーストラリアにしか生存しなかった種もあります。
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熱帯雨林には約33種類のコウモリが生息します。世界的には一般的なコウモリ、マイクロバットは音波を使って方向を探知し、昆虫を食べますが、当地区には音波を使わず目だけで方向を探知し、フルーツや植物を食べるメガバットも生息します。 アヒルのようなくちばし、水掻きのある不思議な動物カモノハシも森の水辺に生息します。イキドゥナ(Photo9)は長い棘におおわれたほ乳類で、恐れをなすと体をボールように丸めます。歯がなく、長い舌で昆虫を捕まえます。木の洞穴に住み、姿を滅多に見せません。 |
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熱帯雨林には、ヘビやトカゲ類も多く住んでいます。人間には危害を加えるものはほとんどいません。パイソン(写真右上)もその一つ。昆虫を食べて生きています。ゲコ(写真下)、スキンクス、フリルドドラゴンなどのトカゲ類はなかなか姿を見ることができません。 |