- 2011年02月23日
大型サイクロンYasi、北クイーンズランドを襲う
2月4日
2月2日の深夜、オーストラリア史上最大規模、風速290km/時(非公式)のサイクロンが北クイーンズランド州を襲った。サイクロン上陸後、18万軒以上の家屋が停電にみまわれ、5億ドル以上に相当するサトウキビやバナナが被害を受けた。
中でも290km/時の風速と5mの大波が記録されたカードウェルの町並み、210軒の家屋はほぼ原型を留めていないほどの被害を受けており、そのすぐ南に位置するポートヒンチンブルックに係留してあった豪華ヨットなどはオモチャのように重なり合った。タリーでは1/3の家屋が屋根を失ったか破壊。タリーヘッズは、まるで巨人がサッカーでもプレイしたかのような荒れ模様だ。ほとんどの住宅の屋根、壁、自動車などが200mも離れたマングローブまで吹き飛ばされ、風速290km/時、22軒の家屋が損傷したミッションビーチやカードウェル周辺の熱帯雨林もほぼ破壊された。壊滅的な被害を被ったダンクアイランド及びベダラアイランドリゾートを所有するハイでアウェイリゾーツ社は、サイクロン前、1000万ドルをかけた改装工事が開始されたばかりだった。ケアンズは最悪の事態は免れたが、シティの64%が停電、風速93km/時が記録され、レッドリンチ避難所で女児が生まれるなどのドラマがあった。イニスフェイルで記録された風速は220km/時。イニスフェイル病院では2人の女児が誕生した。
地元住民による援助活動が活発に行われている他、サイクロン上陸後2日めの今日、タスマニア、ACT、ニューサウスウェールズなど他州から来たステート緊急サービスのボランティアスタッフがケアンズ空港に到着、各被災地で、落ちた電線や釘、ガラスの破片などの除去作業を開始した。