詩人で書道家。書を通して人を癒す
轟木 太郎 さん Profile 轟木 太郎 とどろき・たろう
「まず自分が楽しくなければ!」 路上で詩を書くことも、モンゴルで木を植えることも 全ての行動がそこから生まれる。 何とも言えない優しいオーラをだしている 轟木太郎さん。
一瞬浮かんだキーワードから、 イメージを広げて書く
07年5月14日、ジャパンフェスティバルのイベント会場で 何人もの人が順番を待って並んでいるブースがあった。 何だろう?と横からのぞくと太郎さんがいた。 おもむろに書き始める詩は、眉間を見つめさせた一瞬に、 湧いてきたキーワードから広がるイメージで、 サラサラッと書いてしまう。 1万人いれば1万通り、 同じ人に2度書いても同じ詩にはならない。 もちろん自分の中にない言葉は浮かんでこない。 言葉の源はいろいろな本からだそう。 哲学書から小説まで何でも読むが、 小説はノンフィクションばかり。 ちなみに今までで一番印象に残っている本は?と聞くと、 高橋歩氏の「毎日が冒険」。以前引きこもりだった時に この本を読んで「何かやってやろう」という気になったとか。
何よりも書いている瞬間が楽しい、 さらに見てくれる人がいることで楽しさ倍増書きはじめのきっかけは高齢者施設。 ソーシャルワーカーだった太郎さんは、 生きることを放棄した末期ガン患者に出会う。 なんとか元気を出してもらおうと、1枚の詩を贈った。 家族と口をきくことも、食事をとることも、 ついには起き上がることさえ拒否した患者さんが、 太郎さんの詩で変わった。 しばらくして亡くなるまで、 起き上がって詩の言葉に手を合わせるようになったのだそう。 それ以来、時間があれば路上で人々に詩を書き始めた。 ある日、ショックから言葉を失った人に詩を書いた。 書かれた詩を見てぽろぽろ泣き出したその人は、 詩を受け取り、何も言わず帰っていった。 数ヶ月後、eメールが届いた。 「あのときは"ありがとう”が言えず、ごめんなさい。 あれからその一言が、どうしても言いたくて、 一生懸命練習しました。 やっと言えるようになったので、 会いに行ってもいいですか?」 「自分の詩が何かのきっかけになってくれるのは嬉しい、 でも、まず自分が楽しいから書いている」 と言い切る。
どんどん広がる太郎ワールドたった1日のイベントが反響を呼び、 ケアンズ市内でも太郎さんの詩をシャッターや壁にアートした 壁画プロジェクトも着々と進行中。 自身のHP上でも、 「交通費さえ出してくれればどこでも参上」 とは言え、 「まさかケアンズで書くとは思わなかった。」 と嬉しい驚き。 さらに、11月7日に画集が全国一斉販売されるそう。 「外に出ない引きこもりの人は路上にも、イベントにも 来ないけど、本にすれば誰かが贈ってくれるでしょ?」 「パーティーサファイア」さん(上)の壁画。
感動的な話ありがとうございました。 とにかく自然体というのが羨ましかったです。 11月にまたケアンズに来た時には、 ぜひ一緒にイベント開催させて下さい! Kazu |
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